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かどもとみのる「メリケン波止場」 |
神戸港およびそこで働く人々にまつわるエッセイ集です。著者のかどもとみのる氏は、はしけや通船への乗り組みを経て、神戸港遊覧船の船長を長らく務め、現在は神戸港に程近い南京町にてショットバーを開いておられます。作中では、かつてのはしけや曳き船が縦横に活躍していた頃の活気ある神戸港の様子が活写されており、私自身が港の近所に住んでいることもあり、大変興味深く読むことができました。
この本を読むと、メリケン波止場なき今、はしけ活躍の場は大幅に失われたかのような印象を受けます。しかし神戸港の隅の方では今なおはしけが岸壁を埋め尽くしており、朝の7時頃には、曳き船に惹かれて内港を出ていくはしけの群を見ることが出来ます。この本を読んで、自宅の窓越しに見えるこれらの船がより身近なものに感じられるようになりました。
(2004/2/14購入、2004/5/23記)
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メリケン波止場